ブラジル生活と「ありえない電気事情」その1

ブラジル 電気事情現地生活
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赤い風
赤い風

今日はブラジル生活と「電気事情」について書きたいと思います。

「日本の常識、世界の非常識」という言葉があります。「電気」に関してはその言葉の正しさをブラジルで垣間見た気がします。

日本において私は仕事の関係で何度も引っ越しをしました。しかし、未だかつて「電気」のことで頭を悩ませたり、怒りを感じたことはありません。

それほど日本において、「電気を普通に使える」ということは、ごく当たり前のことなのです。常識なのです。

なにも意識することもなく、当たり前のものとして、まるで「空気を吸っているかのように」電気を使っているのです。

ではブラジルにおける「電気のありえない事情」をいくつかお話しします。

ありえない「停電」について

停電

ブラジルで住むようになって電気に関して驚いたのは、本当に「停電が多い」ということです。住んでいる場所にもよるとは思いますが、なんの前触れもなく突然電気が落ちます・・・

それも、半年に1回などではなく、酷いときは1ヵ月に何度も停電になります。それも何時間も・・・。日本では何時間も続く停電なんて、何年かに1度あるかないかですよね。

夜、突然電気が落ちて、真っ暗な部屋の中でしばし沈黙が続く…外を見ると街全体が真っ暗になっている…その静寂といったら…ブラジルでは普通のことなんですね。(大都市のことは知りませんよ)

停電すると何が困るかと言えば・・・それはシャワーです。

以下のブログを見てもらえば分かるのですが、ブラジルのシャワーは電気で水を温めているのです。つまり、停電が続くとその間ずっとシャワーを使うことができないのです!(当然風呂などありません)

最悪なのは、寒い寒~い真冬にシャワーを浴びていて、シャンプーを頭に付けた瞬間の突然の「停電」!!

すっ裸で、真っ暗なシャワー室で、頭にシャンプーの泡だらけで、氷のような水しか出ないシャワーの下で凍り付いたように立ち尽くすのみ・・・ヒィ!!

ブラジルでは「停電」も生活の一部と考えて、寛大に受け入れる気持ちが大事です。それを持てないと、ストレスで長く生活することはできないでしょう。

おかげで、「あ、停電しちゃった。町の灯りが全部消えたから、天の川がよく見えるぞ、やったー!」みたいな、ポジティブな気持ちを持つことが出来るようになりました・・・(笑

ありえない「電力会社の対応」について

そうそう、もう一つの電気がらみの「日本の常識、ブラジルの非常識」を紹介しましょう。

それは、私がブラジルで新しい家に引っ越した時の話です。

電気の使用開始の手続きは問題なく完了し、次の月に請求書が送られてきました。

備考欄に何か小さな文字で書かれていたので、よく見てみると、「あなたは2ヵ月前の電気料金を滞納していますので、来週の〇月〇日までに払わないと電気をすべて止めますからね~。」と書かれているではないか!!

「なんじゃこりゃ!!私まだ住み始めたばかりで、2ヵ月前なんか関係ないやんか。これは何かの間違いだ!!電気を止めるとはどういうことだ!!」と怒り心頭で、電力会社(その地域ではCelescという名の会社)の営業所へ直行。

営業所までは結構距離があるんですよ。

車がないので、真夏の炎天下、フーフー言いながら歩いて営業所に着いたのが1時30分頃。

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ところが、玄関に張り紙が・・・

「今日の営業時間は午前中だけになりました。また別の日に来てね。」

ふ、ふざけている・・・

電力会社ともあろうものが、平日に勝手に閉店しているとは・・・

怒りをこらえながら、また炎天下の中、自宅に向けてヨタヨタ戻ります。

別の日に、今度は念のための午前中に営業所を訪問。

するとまたまた張り紙が・・・

「今日から3日間、従業員の研修があるので、営業所は休みです。また別の日に来てね。」

脳天が沸騰したように感じたのは、真夏のブラジルの太陽のせいだけではありません。

「あ、ありえへん・・・」、何度もつぶやきながら、また自宅へとテクテク。

3度目の正直でやっと「営業している」営業所に入ることが出来ました。

「これでやっと問題が解決する」、そう思ったのもつかの間、これはまだ問題の序曲に過ぎなかったのです

請求書を見せて、「自分は先月から住んでいるので、2ヵ月前の請求がどうこう言うのは何かの間違いだ。訂正してほしい。」と説明する。

営業所の職員はパトリッシアという愛嬌のある若い女性だったが、「ちょっと調べてみるわね」と言って、パソコンをカチャカチャ。

こちらを向いてニコッと一言、

「あ、これね。前その部屋に住んでいた人が、電気代を払ってないからね。それが払われないと、電気が止まるってだけの話よ。」

数秒沈黙・・・

私:「え?その人の電気料金の滞納って、私に関係ないよね?なんでその人のせいで私の家の電気が止められるの?」

パティ:「う~ん、でもここはそういうシステムだから。」

私:「いやいや、わたし、その人のことなんか知らないから。どうやって滞納電気代を払ってもらったらいいの?」

パティ:「難しい話ね。私は分からないけど。大家さんに聞いていみたら?」

 

チーンという鐘の音が頭の中で聞こえましたね、ホントに。

な・ん・で、見ず知らずの電気代滞納者のために何の関係もない私が、こんな面倒なことをしなければならないのだ?おかしいよね?常識で考えたらおかしいだろ?誰か、それはおかしいって言ってくれー!!

ハッ、そうだここはブラジルだ、日本の常識は通用しないのだ

一人で終わりのない自問自答を繰り返す自分。

でもこんなところで、あーだーこーだ言ってもらちがあきません。

また炎天下をテクテク歩いて、今度は大家さんの家に行くことに・・・

さて、この後、私は「電気停止の危機」を阻止することが出来るのか?

続きは以下のブログで・・・

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