今回は私の「独断と偏見」で記事を書きます。 チョット理屈を書きます。
もしこの記事の内容で、感情を害した方がいれば、スミマセン。 最初に謝っておきます・・・
これまで15年以上のブラジル人と共に生きてきて、私はブラジル人と日本人の「根本的な思考の違い」に気づきました。(全員がそうだというわけではありません。全体的な傾向という話ですよ。)
それは「ブラジル人は“点”で生き、日本人は“線”で生きている」ということなのです。
具体的な話で考えた方がいいですよね。
例えば、もし知り合いの誰かがアナタに、「お金がないから助けてほしい。」と言ってきたら、皆さんだったらまず何を考えますか?
日本人ならこう考えます。
そうなんです。
基本的に日本人の思考は、「過去」⇒「現在」⇒「将来」が1本の線の様に繋がって思考をしてるケースが多いのです。
過去を考え、将来を考えて、今自分がすべき行動を決定する思考です。
ではブラジル人の場合はどうなのか? こうです。
B:「なに~、お金がなくて困っている?なんてかわいそうなんだ!すぐに何とかしてあげるよ。いくら必要?みんなに声をかけて、出来るだけお金を集めるよ!!ちょっと待ってな!!」
って、こんな感じです。
そこには、お金に困っている人の「過去」を見て自業自得だと考えたり、その人が同じ問題に苦しまなくていいように「将来」を考えたりする思考はあまりありません。
「困っているこの人を助けてあげたい!」、その一心で、「今のこの瞬間だけに全力投球をする」のです。
そこには、「過去」⇒「現在」⇒「将来」という「線」ではなく、いまこの瞬間という「点」での思考しかありません。
私は、どちらがいいとか悪いとか言っているのではありません。
日本人とブラジル人の間には、そうした思考の型の違いがあるということを言いたいのです。
この違いを理解したうえで、ブラジル人の皆さんと付き合っていかないと、思わぬ誤解を生んでしまうことがあるのです。
確かに、現在だけを「点」で考えるブラジル人の方が「瞬発力」は大きくなります。困った人がいると、即座に反応し、お金やモノをあげてすぐに助けてあげます。
しかし、日本人は「過去」から「将来」を線でつなげて考えるため、少し反応が遅くなります。
さらに、「いまこの人にお金をあげても、また同じことを繰り返すかも。もっと現実的なアドバイスをあげた方がその人のためになのでは。」と考えます。
ですので、ブラジル人の方から見ると、「日本人は何と冷たく、愛がないのか!友達じゃなかったのか!」ということになってしまいます。
でも、日本人からすると「そんなことしても、何の解決にもならない!その人がこれから同じ問題を繰り返さないように、実際的なアドバイスをしなくてどうする!!」ってことになるんです。
正直、ここの違いを理解しあうのは難しいですね~。
15年間、ブラジル人の皆さんと生きてきていますが、今でも分かり合えないところはあります。
でも、ブラジルで生活していると、みんなこんな感じで、瞬間瞬間、お互いに助け合って生きてるんですね。困っている人のために、日本人の思考では、根本的な解決にもなっていないのに、みんな自分の限界を超えて全力投球で助けてあげています。
私は身近でそうしたブラジル人の「Amor(愛)」を見ていると、それが儚く美しく見える瞬間があります。
日本のように安定した国だと、将来の計画がある程度出来ますよね。
みんな80歳くらいになるまでの大体の計画を立てて、それに沿って生きていますよね。
でもブラジルは違うんですよ。
犯罪も多いし、貧困も多い、「計画」なんか立てても明日自分の命がどうなるかも分からない。
そんな中で、困っている人が目の前に今いるのに、「過去」や「将来」のことを考えて、あーだこーだ言うのはナンセンスなんですね。
最近よく思うんです。
この正反対な「ブラジル人」と「日本人」を足して、半分に割ったら、最強の人間になるんじゃないかって。
ブラジル人と共生していく中で、「お腹を空かせている人がいれば、魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ。」、この言葉を実践していくのはなんと難しいことか・・・
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